自動車整備士の給与・待遇

自動車整備士の独立・開業

自動車を安全に走行させるための点検、修理、メンテナンスなどを行う自動車整備士はその責任の大きさから国家資格に認定されています。

日本では自動車の所有に関して「1世帯に1台」と言われています。

実際、自動車登録情報協会の2017年の発表によると、日本の1世帯辺りの自動車所有台数は約1.069台でした。

しかし、地方都市では、公共交通機関だけでは不便な地域など、1人1台自動車が必要というケースも見られます。

こうしたことから、地方に行くほど1世帯辺りの自動車保有数が高くなる傾向にあるようです。

そのため、地方・都市によらず、自動車整備士は常に安定した求人がある業種の1つです。

有資格者の方の中には、独立・開業を検討中という方も少なくないはずです。

自動車整備工場を開業する前にすべき事

それではまず、自動車整備士が独立して整備工場を開業させるにあたって必要な事をご紹介していきたいと思います。

リサーチ

冒頭部分で触れた通り、自動車整備士は安定した需要(求人)がある業種の1つです。

近年は深刻な人材不足、後継者不足が問題となっており、人材不足が原因で経営が不可能になり倒産の憂き目にあっている整備工場や町工場もあるほどです。

ですから、一整備士として仕事を探す場合は、すんなり就職先が見つかることの多い自動車整備士業界ですが、それが開業となれば話は違ってきます。

日本全体で見た場合、自動車所有率は低下しているのに、自動車整備工場の数は増えているというデータがあります。

自動車整備工場の数は増加傾向にあるにも関わらず業界全体での売り上げが横ばいなのです。

自動車整備工場を開業する場合には

  • 十分な顧客が見込めるか
  • 競合相手(ディーラー、整備工場)の存在の有無
  • 周辺事業者の料金設定の状況

などについてしっかりリサーチをする必要があるでしょう。

資格の取得と人材の確保

自動車整備業には2種類あり点検・整備までを行う事が出来る認証工場」と、自社で点検・整備だけでなく検査まで出来る指定工場」があります。

自動車整備業を始めるには、「認証工場」の資格の取得が必須です。

認証工場の資格を取得する条件は詳細に決められているのですが、その中に

  • 分解整備に従事する従業員を2人以上おく
  • 分解整備に従事する従業員のうち、整備主任者を1人以上おく(整備主任者は自動車整備士2級以上の有資格者)

という項目があります。

つまり、自動車整備工場を開業するには、あなた以外に最低でも1人工員を雇用する必要があります。

いざ申請という時になって、人材を確保していないという事態を避けるためにも、独立・開業を考え始めたら人材についても検討しないといけません。

輸局の認可を得る

自動車整備工場を開業するには、地方運輸局の認可が必須です。

先ほどもお話した通り、自動車整備工場には「認証工場」と「指定工場」の2種類があります。

指定工場の認可を受けるには認証工場の認証が必須です。

その他にも

  • 認証工場として認可を受けてから3カ月以上が経過している
  • 申請前の再検査率が3%以下
  • 車検台数が定められた基準を超えている
  • 検査作業と整備作業とが分業化されている
  • 整備に必要な施設が整っており、これらが合理的に配置されている
  • 基礎的な学識があり実務経験を持つ主任技術者を有している
  • 自動車整備士を相当数有している(事業規模、敷地の広さなどによる)

などの項目が定められています。

最終的に指定工場を目指すにしても、まずは認証工場の認可を得る事が必須となります。

地方運輸局長に申請するための窓口は、各都道府県の陸運支局に設置されており必要書類は窓口にありますので、まずは必要書類を取り寄せてみましょう。

自動車整備士の開業・独立には以上の3つを行わなければいけません。

リサーチには十分な時間をかけ、計画的に開業する事が、成功への第一歩と言えるでしょう。

自動車整備士の開業資金

自動車整備工場の開業にあたって最も重要な問題の1つが「開業資金」ではないでしょうか。

一体開業資金はいくらくらい必要なのでしょうか。

開業資金の内訳

開業資金の内訳ですが一般的には以下のようになります。

  • 舗建設費
  • 内装工事費
  • 専用機材などの設備投資費
  • 人件費
  • 運転資金

です。

場合によっては、これに土地代がかかってきます。

また広告費用が必要な場合もあるでしょう。

開業資金は事業規模次第

開業資金の内訳についてはすでにご紹介させていただいた通りですが、気になるのは具体的な金額ではないでしょうか。

しかし開業資金は事業規模によって大きく変動します。

小さな町工場であれば2,500万円程度で開業出来ますが、敷地面積が広く雇用する工員が増えれば当然それに伴い必要な資金額も上がり、1億円程度必要なこともあります。

開業資金は余裕を持って用意する必要があります。

ギリギリで開業すると、経営が軌道に乗るまでの間の運転資金が不足した場合に対処できなくなる恐れがあるからです。

自動車整備業の今後の展望

すでにお話した通り、自動車整備工場は年々増加傾向にあります。

自動車整備士として独立を考えている方の多くは、より安定した収入を得る事を目的にするケースも多いと思われます。

自動車整備士として企業や整備工場に就業すると、見込まれる年収は最高でも500万円程度です。他方、開業すれば年収1千万円も夢ではないと言われています。

しかし自動車整備工場は年々増加傾向にあるものの、業界全体での売り上げは横ばい状態です。

ですから、開業をすれば収入アップが見込めると安易に考える事はできません。

安定した顧客を得るために、競合相手とすべての意味において差別化を図り、顧客満足やお客様との関係性を高めていかなければ、開業して成功する事は難しいというのが現状だと理解しておく必要があります。

まとめ

自動車整備士として独立開業することで、自分スタイルの整備サービスを提供できたり、収入の向上を望むことができます。

しかし、開業には経営というリスクが伴います。事業計画や成長目標を立てるとともに、従業員を雇用するのであればそれに応じて責任もかかるようになります。

独立を考えているのであれば、経営のフローや事務処理なども、自動車整備の職場から学ぶことができる筈です。

現在の待遇に不満があり開業を考えているという方は、独立・開業の前段階として、資格を活かしより良い条件での転職を視野に入れられてみてはいかがでしょうか。

独立考えてする転職であれば、独立開業にかかる支援してくれる職場をご案内させていただけます。



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